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お通夜のマナー|服装や言葉遣いにあいさつのポイント

読了までの目安時間:約 14分

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突発的な訃報の連絡が来て、急いで向かう事も多いお通夜。

服装はどうしたらいい?何を持っていけば?と色々と悩まれる方もおられると思います。

それにお通夜となるとご家族・ご親族の方は、葬儀会場に一晩泊まる事になる方もおられますね。

そこで、今回は、仏式のお通夜に行く際に気にしておくと良いポイントやマナー、服装や持っていく持ち物、お通夜での言葉遣いやあいさつについて、お話したいと思います。



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そもそもお通夜とは何ぞや?

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仏教でのお通夜は、お釈迦様の入滅後に、悲しみにくれた弟子達が遺体を一晩中見守りながら、お釈迦様が一生涯をかけて説かれたお説法を夜通し話し合ったという故事から始まりました。


つまり、仏教でのお通夜は、故人が無事に成仏されるよう祈るわけではなく、故人の最期の日の夜を一緒に過ごす為に集まった人達が、遺体を見守りつつ、故人の思い出話をすることなのです。


日本の慣習での「お通夜」とは…


近年日本の仏教でのお通夜は、線香や蝋燭の火を絶やすことなく、家族や親族が徹夜で遺体を守るのが一般的でした。


これは、先述の起源と共に、保存技術が発達していなかった頃の夏季や、長時間に渡り、遺体を安置した事での腐敗臭を、お香を焚いて消す為だったと考えられているそうです。

現在は、ドライアイスなどを用いての保存技術を利用している為、故人の遺体から腐敗臭が出ることは殆どありません。


日本国内でも、仏教だけではなく、様々な宗教の様式があり、一概には言えませんが、徹夜で遺体を守る必要性も低下してきている為、お通夜自体は午後6時~午後7時に執り行われ午後10時位まで見守るという半通夜が通例となっているようです。

ですが、故人と共に一晩を過ごし、故人の霊を無事に天国へお見送りする為に、半通夜をしても、翌朝まで線香や蝋燭の火を絶やさないようにする風習は残っています。



お通夜に伺うときに気を付けること

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訃報の連絡が来た時には、ごく親しい間柄の方でしたら、出来うる限り早急に駆けつけて、お手伝いを申し出たり、ご遺族を支えてあげてください。


あなたが友人・知人の場合でも、ご遺族から直接的に連絡が来た時には、ご遺族が故人との対面を望んでいると承知し、出来うる限り、弔問に行かれてください。


人づてに話を聞いた場合は、故人や喪家の方との関係の深さを考えて、すぐに駆けつけるのか、お通夜や葬儀に参列するかを判断しましょう。

訃報を聞いた時に、こちら側から電話をかけてお悔やみを述べるのはやめましょう。

駆けつける場合は、グレー、濃紺、黒色の地味な服装で、お手伝いを申し出ない限り、長居はしないようにしましょう。

但し、深夜に連絡が来た場合は、翌朝にお伺いしましょう。



訃報の際に確認したいこと


喪家の方が故人の葬儀を行なう為に、葬儀社に会場等の準備を依頼していますので、葬儀会場の場所やお通夜の開始時間は大体決まっています。

訃報を聞いた時や、対面に伺った際に、葬儀会場場所と、お通夜の開始時間を把握しておきましょう。


お通夜の時間が分かれば、葬儀の開始時間などは、会場前の看板で把握出来ますし、お通夜に参列した際に、進行アナウンスや受付で聞く事が出来ます。



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お通夜の風習は地方によって違う


お通夜には、地方・地域の差があります。

・お通夜をしない風習を持つ地域

・先に火葬を行なってからお通夜と告別式を行なう地域

・喪家・親族・一般の参列者がお通夜に参列して葬儀は喪家と親族のみという地域

・逆にお通夜は喪家・親族のみの参列で、一般の参列者が参列するのは葬儀の時だけという地域



他にも地方・地域の差はあると思いますが、喪家のご意向に沿えるようにするのがベストです。

地域の風習がよくわからない場合は、年配の参列者に聞いてみましょう。



お通夜の服装・準備する物

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それでは、服装についてお話します。

喪服は、喪家やご親族が喪に服していることを意味しています。

正式(和装・モーニング)と略式(ブラックフォーマル・ブラックスーツ)があり、お通夜では、喪家・ご親族が正式な喪服を纏い、参列される方は喪家・ご親族よりも格が上になってはならないので略式の喪服を着用するのが一般的です。


では、具体的にはどのような服装が好ましいのでしょうか?



仮通夜の場合


仮通夜の場合は、亡くなった直後に行なわれる為、喪家・ご親族・参列者を問わず、地味な平服で伺います。

喪家・ご親族の場合、お手伝いをされることもあると思いますので、その場合は白のエプロンを持参されるのが良いかも知れません。

ただ、最近はマナー的なものを考えるのが面倒だと仰られる方もおられる為、喪服で行かれる方もおられるようです。


お通夜の場合の服装


喪家・ご親族の場合は、葬儀が一通り終わるまで、黒のフォーマルな服装を着用します。
(女性が喪主の場合は、家紋入りの和装を葬儀の時に着られる方もおられます)


参列者は以下のように服装を整えます。


【男性の場合】

  • 上下揃ったブラックスーツ(もしくは濃紺、ダークグレーなど)
  • シャツは白色
  • ネクタイ・ベルト(柄無しでバックルは銀色)は黒色
  • 靴下は黒無地
  • 黒の皮靴



を着用します。

また、アクセサリーは結婚指輪と腕時計程度に留めます。


【女性の場合】

  • 膝下丈の黒いスーツやワンピース(もしくは紺・グレーなどの地味な色の服。黒無地のブラウス・スカートでも大丈夫)
  • ストッキングは黒か灰色を
  • 靴は飾りのついていない黒のパンプス(ヒールは控えめ)


を履きます。

アクセサリーは結婚指輪と、一重のパールネックレスまででしたら大丈夫です。


【子供の場合】

  • 園や学校の制服があれば制服
  • 制服が無い時は、黒や紺の地味なジャケット、それに合わせたズボンやスカート
  • 靴は黒が良い



となっています。



お葬式に持っていく物


仏式の葬儀であれば、数珠を持参します。

お香典も忘れずに用意しましょう。


ちなみに数珠についてのマナーは
こちらを確認しておいてくださいね。

→お通夜の数珠の使い方や持ち方は?忘れた時はどうしたらいい?



その際に、新札は使わないようにし、もし新札しかない場合は折り目を付けてからお香典袋に入れましょう。

お香典は不祝儀用の袱紗に包んで持っていくのがマナーです。

お香典袋の表書きは、先方の宗教に合せて書きますが、迷ったら「御霊前」と記入すれば大丈夫です。(薄墨で記入)


お通夜でお香典を出したなら、葬儀に持っていく必要はありませんが、一般論として、西日本はお通夜ではなく葬儀で、東日本はお通夜に出すようです。

ハンカチは、白の無地か、黒のフォーマル用を持っていきましょう。
色柄物は避けましょう。


また、喪家・ご親族の方は泊まられる方もおられると思いますが、お通夜に行く前に、お泊りで必要な物を準備して持っていった方が後々慌てることなく無難です。

お通夜後に取りに帰られる方もおられますが、なるべく早めに準備しておきましょう。
会場にもよるとは思いますが、入浴設備も整っていますので、必要な道具を持ち込んでおくと良いでしょう。



弔辞での言葉遣い・挨拶



  • 訃報を伝える時や訃報を聞いた時、故人に会いに来てくださった時や故人やご親族に対面に行かれた時
  • お通夜に弔問に来てくださった方への声かけやお返事
  • お通夜に参列した時



など、様々な場所でどのような言葉で気持ちを伝えたらいいのでしょうか?


基本的には故人を偲ぶ言葉や、喪主の方や喪家の方、ご親族の思いを汲む声かけ、また参列に来てくださった方への労いの言葉を伝えることには変わりはないのですが、1つだけ気に止めておかないといけない事があります。


それは、「忌み言葉」です。


お通夜や葬儀の席では、死や病気を繰り返すことの無いようにと縁起を重んじますので、不吉な意味を連想してしまう言葉遣いはマナー違反です。


例えば、「たびたび」「重ね重ね」「またまた」「重ねて」「再び」「再三」「続いて」など、繰り返すことを意味する言葉は使わないようにしましょう。


それでは、お悔やみの挨拶の例文をご紹介しますね。



※挨拶を伝えた後に一礼を忘れずにしてください

【参列者の受付での挨拶】

「このたびはご愁傷様でした。突然のことで心中お察し致します。」

「このたびは誠に急な事から、本当に驚きました。ご愁傷様でございます」


【お通夜の会場内でのご遺族への挨拶】

「このたびは大変お気の毒でございました。お寂しくなりましたが、お気持ちをしっかりとお持ちになってください」

「このたびはご愁傷様でございます。突然のことで言葉も見つかりません。大変お気の毒でございました」




【喪家やご親族のお礼の挨拶】

「お忙しい中、ありがとうございます。故人も喜んでいると思います」

「ご丁寧に恐れ入ります。お忙しい所参列くださいましてありがとうございます」

「本日は温かいお心遣いをありがとうございます」






弔問出来ない時や、訃報を後日に知った時は?


弔電を打つ


訃報の連絡を聞いて、お通夜にも葬儀にも参列出来ない場合は弔電を打ちましょう。

最近は弔電用のデザインも豊富なので、シンプルで落ち着いた物を選ぶと良いでしょう。
文面にも悩まれるかと思いますが、例文等もパンフレットなどに掲載されてますので、利用してみても良いと思います。


お悔やみの手紙を出す


お悔やみの手紙は初七日までに出すのがマナーと言われていますが、葬儀後に訃報を聞いた時や、喪中はがきで知った時など、初七日を過ぎて知った場合は、早急に手紙を出すようにします。

便箋や封筒は、白無地の物や、落ち着いた雰囲気のシンプルな物を選ぶと良いでしょう。


また、手紙を送る時に、お香典も一緒に同封する事が出来ます。
その場合は、現金書留専用封筒を用いり、お香典と手紙を一緒に入れて投函します。


専用封筒は郵便局で売っていますので、お香典と手紙が入る封筒サイズを選んで購入しましょう。
現金書留封筒は、封をする際に認印を数か所捺さなければならないので、印鑑も持参します。



手紙を送る際の注意点

手紙を送る際のいくつか注意点をお教えしますね!

1)お香典の表書きですが、49日前なら御霊前、49日後ならご仏前とタイミングを見て、変えなければなりません。

2)手紙の文面には、頭語や時候の挨拶は要りませんので、いきなり本題を書いて大丈夫です。

3)遺族を気遣う言葉は必ず記載し、何故お悔やみを手紙で述べているのかの理由も書きましょう。

4)お通夜・葬儀時と同様、忌み言葉を使わないようにしましょう。繰り返すような重ね言葉や、死を連想させる言葉も同様です。



まとめ


いかがでしたか?

故人を偲ぶ時は、最大級のマナーを考えなければなりません。

お通夜にお伺いする時は、喪家の方や、ご親族の心中をお察しして、少しでも早く心穏やかに日々を過ごしていけるお手伝いが出来るような参列者でありたく思います。

涙でくすんでしまう表情が、いつかは流れていく時間に後押しされて、笑顔になれることを切に願いたいですね。

(ライター 綾樰 柚葉)



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